開運という概念

本屋さんに行くと「開運」という文字が大きく書かれた本をよく見かけます。金運から恋愛運、「この本を読めば運命が変わる」「思い通りの人生が手に入る」など見ているだけでほぼ当たることのない宝くじを買う前のようなウキウキした気分になります。

ですが内容を見てみると似たようなことが書かれている場合が多く、見たところ、基本的に日頃から感謝をして家の掃除や深呼吸、日記をつけると開運になるようです。これはスピリチュアルな本や自己啓発本でも同じで、これらのことをすると人生が一変するように書かれているケースが多いように思います。

当たり前のように存在している「開運」という言葉ですが、運が開けるとはどのような状態なのかを考えると、自分が以前から望んでいる理想の状態を指すのだと思いますが、そのような意味の開運を手に入れるには、自分が避けていること、新しいことをすることだと思います。普段自分が面倒くさく思っているものや、いつもしたいと思っているのに時間がなくて、モチベーションが上がらなくて、と何かしらの理由をつけて自分のそばから離そうとしているものこそ自分自身が開運になるためのものという場合が多いと思っていて、その理由は自分が必要と分かっているものに対しては失敗したくないという思いが強くなるので自己防衛のためにストップがかかり様々な理由をつけて自分を傷つけないようにするからではないかと思うのです。

ダイエットもそうですが痩せようと思ってジムに行こうと思えば思うほど人は「今日は雨が降っているから」「今日は仕事が忙しかったから」などとあらゆる言い訳によってジムに行かない理由を正当化しようとするものです。

性格とはコンピューターにおけるバグのような欠点に近いものであり、それを克服しプログラムし直すことが人生だと思います。なので自分自身が望んでいるのにそれを自分自身が拒否しようとするものを半強制的にやることこそが修行でありそれを克服した状態が自分にとって道が開けた状態であるのではないかと信じています。

さらに開運という状態まで自分を持っていくには新しいこと、慣れないものに対して耐性をつける必要があります。普段の生活の中で人間は安定というものを求めて今まで経験したことがないものに対して居心地が悪いと感じる傾向にあります。ですが宇宙とは常に新しいもの・知識を求めていて、新しいものや概念を作ってくれる魂を応援するものなのでいつも同じことしかしない魂をとことん嫌う傾向にあります。なので何もしたいことがない場合も、仕事帰りに通ったことのない道を通ってみたり、家にずっとあるものを違う角度からじっと観察してみるだけでも自分の人生に新しい運をもたらすことが出来るのではないかと思います。

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